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  • 執筆者の写真Ko Unoki

日本の幽霊 Ghosts in Japan

更新日:2022年8月5日

October 2008


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日本は、250年にわたる半鎖国状態を経て、1853年に欧米列強によって強制的に「開国」されて以来、世界の先進国に追いつくという意識から、理数系の教育に力を注いできた。合理主義と論理主義が日本の教育の基礎となり、迷信や非合理的な信念は日常生活から排除されてきた。今日、日本は先進的な科学技術の最前線にいると自負している。幽霊やこの世のものでないものの存在を信じるかと問われれば、ほとんどの日本人は幽霊を信じない、又、国中どこにでもいる占い師の言うことも聞かないと答えるでしょう。


日本の伝統信仰である神道(神々の道)の教えによれば、日本には数多くの神々が住んでおり、ある者は慈悲深く、ある者はいたずら好きで悪意に満ちている。石や山から、狐や狸、蛇などの生き物まで、あらゆるところに精霊が宿っている。そのため、日本には幽霊の出る場所として知られる地域がたくさんある。


そのひとつが、日本の金融の中心地である東京・大手町のど真ん中にある。観光客に殺到されたら当所管理者達は大変困るというわけで、正確な場所についての詳細は控えることにする。それでもどうしても知りたい好奇心旺盛の方々は、グーグルで詳細を調べて下さい。


さて、伝説によると、この場所は10世紀の武士の首が安置された場所だという。この武士は、京都に住む天皇の軍に反抗し、自らを新しい天皇と宣言して、現在東京として知られている地域に自分の宮廷を設立した。しかし、天皇の軍勢に敗れ、武将は首をはねられた。その首は数日間、京都の町に飾られていたが、ある日、非常に怒った表情で飛んで行き、今の大手町に落ちてきたという。その後、首は埋葬され、その上に小さな神社が建てられ、武士の霊を鎮めるために使われた。


ところが、この神社が建てられてからというもの、その周囲に火の玉やオーブが浮かんだり、苦しそうな叫び声が聞こえたりするという話が今日まで伝わってきた。


また、神社を壊そうとした人の話もある。


20世紀初頭、官公庁の大規模な庁舎建設のため、神社を移転させることになった。ところが、その計画が始まろうとしていた矢先、この計画の責任者である高官数名が謎の病気や突然の事故で死亡し、計画は中止された。その後、1940年、戦没者1000年祭に、隣接する大蔵省庁舎に落雷があり、全壊した。


第二次世界大戦が終わると、アメリカ進駐軍は、その神社を取り壊し、米軍の駐車場とすることを決定した。日本の軍国主義と迷信的な非合理性のシンボルのひとつと見なされたのだ。神社がブルドーザーで壊されようとしていた時、ブルドーザーのオペレーターである若いアメリカ人GIが心臓発作で突然死んだ。後任の2人目のブルドーザー・オペレーターも、ブルドーザー作業の前夜に心臓発作で死んでしまった。アメリカ軍首領達は直ちに神社取り壊し計画を中止した。どうやら、若いアメリカ兵が突然2人死んで、この駐車場はお蔵入りになってしまったようだ。


現在、神社を取り囲む高層ビルにオフィスを構える世界有数の企業のトップは、神社に背を向けて座らないそうである。この悲運の武将の怒りに触れぬよう、花と酒を贈って直接参拝するのが習わしになっている。


ググって神社の場所と正体がわかった人に、一言アドバイス。幽霊や個人損得、費用対効果をどう考えるかはともかく、現地訪問された場合の個人リスクを軽減することを選んだほうがいい。

背中を決して神社に向けないように。


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